About "Karl Lagerfeld"

          
最近TLで話題になっているファッション批評誌『Fashionista』。
私は読んでいないのでなんともいえませんが、内容に関しては賛否両論のようですね。
でも、現在批評の土壌ない日本で、そういう雑誌が出てくることには意義があるよなって思います。

とりあえずこの機会に、本ブログではプロのライター(ジャーナリスト)が書いた文章をご紹介します。
Newsweek誌でRovin Givhan氏が書いた、カール・ラガーフェルド評の日本語訳文章です。
おしゃれにはあまり気を遣わないのか、スナップに登場するような方ではありませんが、
2006年に批評部門でピューリッツァー賞を獲得した高名なファッションライターです。

以下画像は、購入した『Newsweek Japan2月15日号』をバラしてスキャンしたもの。
Newsweek Japanは毎号読んでいますが、面白いのでおすすめですよ。
(良い記事なのでUPしましたが、Newsweekさん、問題があれば削除します!!)


ちなみに同文章はthedailybeast.com/newsweekで英語原文を読むことができます。
翻訳だと多少言葉の印象がずれることがあるので、英語でも是非読んでみてください。
見出しも原文では「Is Karl Spread Too Thin?」と問題提起の色が強いです。

私がこの文章を読んで感じたことは、
1. 論拠に対して、関係者へのインタビューを含む綿密な調査がされていること、
2. 主観的にも、客観的にも、読者に多角的な視野を提案していること、
3. 批評以前に読み物としても面白いこと。

優れた文章には、3が備わっている気がします。
私なんてバカですから、専門用語がばすばす出てくる文章なんて読めないんですよね〜。
大学教授や、賢い方の文章に多いんですけど、その分野に詳しい人に理解できても、
一般読者にまで伝わるよう意識し、推敲されていない文章って無理っす。

もちろんこのカール評はひとつの意見に過ぎず、正解はどこにもありません。
しかし、現在の流れに対する問題提起として意義があると思います。

ちなみにこの文章を発表したせいか、通常CHANELのフロントローに座るGivhan氏、
先日のパリコレではフロントローから外されたそうです(参照記事
それでも、その後もCHANELのショーについてフェアな辛口レビュー。こうでないと!!
(ただ巨額の広告費を失う可能性があるため、ファッション誌では、辛口レビューが難しいってのも理解できる)

また、勢力を増しているファッションブロガーについても言及しており、
最近はジャーナリストとブロガーの境界が曖昧になりつつあること、
「批評とは個人的な意見を述べるものではない」とも仰ってます。

皆様は、このカール評を読んでどう思われましたか?


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