Think About: COMME des GARÇONS

  


数日前に平川武治さんの「何故、今頃喋りだしたのか?川久保玲。」を読んでの思いつきを、文章にしてみました☆

私は基本的に「服は着て楽しむもの!」というスタンスで、ブランドについて語ったりするのは苦手。
ただ思いついたことを勝手にタラタラ書いてます。もちろん平川さんの考えに対する批判や批評にはなり得ません。
(なお、残念ながら平川さんの記事は、期間限定公開だったようで現在は読めません。
 長く熱くギャルソンについての想いが綴られており、現在のコムデギャルソンの在り方に疑問を唱えるような内容でした)


ギャルソンはその存在感ゆえに、語られることが多いブランドです。
ツイッター上でもいろいろ議論が起きており、私は最近そこに男女の性差を感じています。

一概に男性だ女性だと分類して語るのは危険なことだし、無理だとわかってはいるのですが、
やはり性別によって、そこそこ傾向というのはあると思います。
SM界の巨匠・団鬼六さんは「どの人間もS性とM性を合わせ持っていて、どちらかの割合が強いかであって、
どちらかだけということはない」みたいなことを仰っていましたが(この例えどうなんだ)、
ひとりの人間の中に男性性と女性性が共存していて、どれがどの場面で出てくるかはそれぞれなんだろうなと。





さて、Pen特集をはじめ、このところのギャルソンの動きは、平川さんの指摘通り
新しく銀座にオープンするDover Street Marketのプロモーションであることは明白だと思います。
JUNYAGANRYUPLAY、別ブランドとのコラボなど今では系列も増え、
すべてをひっくるめての「ギャルソン」としてブランドが確立してきました。
ブランディングを頑張ってるし、上手いですよね~。

しかし、こうしてビジネス拡大路線を進めていく今のギャルソンは、
過去のギャルソンのクリエイティブを愛してやまない男性たちからすると納得できないのかもしれません。
愛情の裏返しなのか、男性は相手(ブランド)への想いと期待が強い気がします。
過去をなかなか忘れず、ストーカー事件を起こすのは約8割が男性(*警視庁調べ
ツイッター上でも、ブランド批判・服の議論を仕掛けるのってほとんどが男性なんですよね。
別れた女に対して「昔のオマエはどこへ行ってしまったんだー! 何故心変わりしたー!」みたいな雰囲気。

それに対し、私を含む女性は「仕方ない。今が大事」と考える傾向が。
根が現実的かつ冷徹なのか、別れた恋人をすぐ忘れて立ち直れるDNA。
争うパワーも使いたくなし、愛情が冷めたら何も言わずにさっさと次の男(ブランド)に乗り換える!


「男性は恋愛に名前を付けて保存、女性は上書きする」とはよく言ったものです。
なんとなくブランドと消費者の関係にも、恋愛における男女の差に似たものを感じます。



ここからさらに論理を飛躍させて、こうしたギャルソンのブランドとしての立ち位置変更路線には、
川久保玲さんの女性性が出ていると考えるとしっくりきます。

女性は「時代・環境・感情」に合わせて、柔軟に変化していく性ですよね。
映画「東京島」の主人公みたいに、イザ覚悟したら、立場や環境によって恐ろしいくらい変わる気がする。
川久保さんはデザイナーから企業の社長になりました。社長には、社長だけしかできない責任と役割がありますし、 
自身のブランド、そして従業員に愛情を感じているだけに、
次々と企業として存続するためのビジネス手腕を振るっているのかもしれません。
最近のギャルソンの、こうして時代に合わせて変化していく様には、母性のようなタフネスを感じます。


私は90年代にギャルソンデビューしてますし、平川さんのような玄人からしたらペーペーですが、
たしかに過去のような「こんなの初めて!」という革新は、今のギャルソンにあまり感じてはいません。
でも、それは過去を知っているからであって、知らないなら知らないで今のギャルソンを楽しんでるはず。
実際毎シーズン見てちょこちょこ買ってますし、好きなブランドのひとつです。

ファンとしては当然、いろいろな変化に一抹の寂しさは感じますが、
川久保ギャルソンは女性らしく、過去を振り返らずこのまま変化していくのだろうと思います。
それで離れていくファンもいれば、新規のファンも出てくるでしょう。
時代の流れとはそういうことだし、それでいいじゃん、仕方ないじゃんと思う私も「女」ってことだろうなぁ。



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*ちなみに、ファッションビジネス界に多く存在するゲイの方々は、
 そもそも男性性と女性性が共存しているから、折衷が上手いのかもしれないな~とも思った。
 長文は疲れるから今後しばらく書かない。チャンチャン。