BYAKUYA at Hara Museum

                  
今日はいきなりですが、前に原美術館で開催された演劇イベント「白夜-BYAKUYA-」のレビューです。
そもそも演劇に詳しくないのですが、友達に誘われて予備知識無しで行きました。

このイベントでは、「プロジェクションマッピング」という建築物などに直接投影する手法が使われています。
下の写真のように、原美術館の庭にある建物に映像を投影し、
見慣れた建物が教会、工場などにどんどん変化して行きます。これは幻想的でとても美しかったです。
そういえば、メキシコのイベントでもこの手法が使用されていて素晴らしかった。流行ってるのかも?


で、ここからは内容についてですが、映像は立体的でとてもカッコよかったのですが、肝心のストーリーがどうにも。。

ざっくり書くと:蒲田のパン工場で働くアメリカ人男性には、日本人の恋人がいた。
しかし、あるとき彼は俳優を目指すため、彼女を置いてひとり国に帰る。
傷心の彼女は手紙を書き続けたが一向に返事はこない。そして、あるとき大地震が起こり....みたいな話。

まず「蒲田・パン工場・アメリカ人」て!?
主人公2人は「夢は2人でベーカリーをすること」と言うわりに大量生産のパン工場で働いてるし、
劇中に出てくる2人のデートも、生活環境と合っておらずちぐはぐな感じ...??
従業員、工場など、どう見ても雰囲気は戦後なんですけど、90年代(たしか1998年)のお話のようだし。

「優れたストーリーは、突飛な設定が出てきても観客を納得させる説得力&必然性がある」
というのが持論な自分としては、キャラクター&時代設定に突っ込みまくりでした。
「これはすべてファンタジーだから」で終わらせてしまうのは簡単だけど、
物語はどこかにリアリティを持たせないと観る側は集中できず、芯がぶれる気がしました。
演劇に慣れていない私は「前衛? こういうものなの??」と思ったけど、
誘ってくれた劇団好きな友達からも観劇後「誘ってごめん」と謝られたという。。


あと、男性役のチャド・マレーンさん。
全然アメリカ人らしい顔立ちしてないし、英語の発音もしかりなんですよね...。
キャスティングの細かなディテールを詰めてくれないと物語に入り込めないんです私は。
後から知りましたが、彼はよしもとの芸人さんなんですね? なんなの。

ただし! 黒田育世さんの踊りはパワフルで素敵でした〜。

初めて観ましたが、言葉がなくても、踊りだけで何かを伝えることができる方なんだなーって。
表情が見えなくても背中で感情が伝わってくるし...。
演劇形式ではなくて、彼女のパフォーマンスだけの舞台にしてほしかった。
映像もロケーションも素敵なだけに消化不良だったかな...(一応参考にインタビュー記事もどうぞ!)


しかし涼しくなり、一気に活動的になる私。
気候って大切ですよね〜。


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