Ryota Shiga

             
GWも明けましたし、遅くなりましたがROOMS LINKで出会った期待のデザイナー紹介その2!
このブランドもザーッと流して歩いていて、思わず立ち止まったブランドです。

85年生まれの若いデザイナーさんです。
杉野服飾大学を卒業後、ミラノでAntonio Berardiのアシスタントデザイナーを経て、
アメリカ、ドイツ、ニュージーランド、シンガポールで自身コレクションを発表行脚。昨年日本に帰国されたとか。


下は過去のイメージ画像ですが、まずプレゼンテーションが上手いなと思いました。
日本人デザイナーとしてのアイデンティティを、コテコテでないモダンさでアピールしていると感じます。

   
で、展示会で見た2011AWのテーマは「めびうすのわ」。

「直線が曲線に変化し、永遠に続するメビウスの輪の形」がインスピレーションということで、
それがデザインに反映されています。たとえば下のファーの羽織りなんかが特徴的。
左右どちらも同じ製品だけど、ひとつで様々な着こなしが楽しめるようになっています。


パターンにはかなりこだわっていて、何通りにも着こなせる仕様が多いです(私そういうの大好き)
奇抜すぎず、デザイン性もあるということで、30代以上のリアルクローズにぴったりだと思います。

そして、個人的にセンスを感じさせられたのは、デザイン&ビジネスのバランス感覚。
たとえば下中央のプリントワンピースは、縮緬加工のポリエステル素材。
縮緬加工のおかげかシルクと遜色ない雰囲気のわりに、
販売価格は3万円以下とおさえた設定になっています(この値段なら買いやすい!)

でも同プリント、下右のスカーフタイプにはシルクを使っている。
ここで縮緬加工を使っちゃうと和風になりすぎるけど、きちんと分けてるんですよね。
そういうところにセンスがあるな〜って。





また上右のファージャケットは、リボンタイプのファーを丁寧につなぎ合わせることで、
ダウンジャケットばりの軽さとコストカットを実現。

全体的にお金をかけるところにはきちんとかけて、機能性やデザイン的に削れるところは削れている印象。
そのバランス感覚や、デザインと素材を一番良い形で結びつける努力が素晴らしい。

ちなみに、彼は福島県いわき市出身で今回の震災でも被災されています(名刺の住所見てビックリ)
新聞や雑誌ではもちろんそこに焦点を当てて彼を取りあげていますが、
この件がなくても注目されたであろう新人デザイナーだと感じました。今後に期待!!


文化服装学院で開催されるチャリティファッションショーにも参加されるようです。
たくさんのブランドが出るので、興味おありの方は是非〜♪

HairMake:Tomoyuki Kagawa Photo:Daisuke Uchida Model:Juulia liakawka
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