Craftsmanship -HAND PRINT 舞台裏-

わー、ようやく仕込んできたブツが届きました!
ということで、今週末の連休は時短OPENさせていただきます。
(しかし最近知ったのですが、どうやらビルのエントランスが休日6PM以降は自動的に閉まるそう。
 6PM以降にご来店の方は大変お手数ですがメールください → highandseek.tokyo@gmail.com)


ということで、まず今週末リリースアイテムの舞台裏をご紹介。

昨年に異色コラボと界隈をビックリさせた「ALBA ROSA HERITAGE COLLECTION」第二弾となります。

前回はこれやらなければウソでしょな名作ブランケットコートの復刻。
それに比べると今回はかなりうちっぽい……。

やはり他に替えがきかない1着ができたなと思います。


アパレル黄金期を走り抜けたアルバローザのプリントの面白さ、
それはシルクスクリーンによる発色の良い「HAND PRINT手捺染にあります。

機械で印刷したほうが早くて安く済むけど、アルバはハンドメイド派。
そうした丁寧なものづくりも、当時爆発的な人気を博した一因だったんですね。


ならばうちも当時の手法でやったるで……ッと!!


ただ、いろんな意味で、これをガチでやろうって企業は少ないんじゃないかな……。
しかもこの枚数でやるのは、マジでラグジュアリーブランドだけというか……。
この大きさってのもイカれてるよ……。


しかも今回はカラーもたくさん使っちゃいました!
最初の写真で出てきたプリント版、これは各色ごとに製作されます。
なので色数も減らしますね普通の感覚なら。

もう本気すぎていろいろ採算度外視なプロジェクト……笑

まーコストカット服ばかりの現代、バカみたいに贅沢に本気で遊ぶから楽しいということで。
これ企業でやったらめちゃくちゃ怒られそうだわ。


ということで今回のためだけに製作されたプリント版を、熟練の職人が、
高度な技術によって各色ごと1枚ずつ重ねてプリントしていきます。
(動画だとわかりやすいのですが、版を横にずらしながら染料を乗せて刷ります)

これズレたら終わる。

しかしこの方、仕事がめっちゃ早い!!

気持ち良いくらいスパーンスパーンて、正確に染料を刷り込んでいきます。


上記のように刷り重ねて、最終プリントまで行き着きます。
今回は絵柄も複雑で版数も多いので、この技術力が伝わりやすいはず。

あと布にバーっと連続プリントして大量生産にしたら採算取れやすいところですが、
今回はデザイン上、生地の一部分だけにハンドプリントを施してもらっています。
ただ余白があるだけに、必要ない部分にインクがつくとそこ使えなくなるっていう……怖すぎない!?

それだけに、この技術力に引いたし感動しましたよ。
これぞクラフツマンシップを駆使した、難易度の高い少量生産をも可能にする物作り。


そうなんです、今回のアーカイヴプリントは「BANANA」!

アルバローザには、素晴らしいアーカイヴプリントが900点以上。
ハイビスカスのイメージが強いブランドですが、こういう柄もあるんですよ。
この大胆さに一目惚れ。


刷り上げられた生地は、巨大マシーンにセットされて洗浄乾燥。
プリントをきれいに定着させます。


省略して説明しましたが、この間にもスムーズに工程を進めるために、たくさんの職人が各作業をこなしています。

さらに次は、服として形にするためのファクトリーに届けられます。
その先でも熟練の職人が、緻密なパターンに合わせて裁断し、丁寧に縫い上げていきます。

デザイナー、パタンナーも含め、各工程のスペシャリストたちが惜しみなく技術を発揮。
こうして洋服はたくさんの人の手作業を経て、形となるんですね。


通常は見ることができないものづくりの舞台裏、いかがでしたでしょうか。

この生地がどんな1着になったのか……。

最高のサマースタイル、ご期待ください♡