「来てください」(長文)


パンと日用品の店「わざわざ」代表・平田はる香さんの記事が話題です。
 →「来ないでください」

マンション理事会の悪質クレーマー暴走老人に関わって、こういう人いるよな〜と。
こういう人を街で見かけるたびに、うちのお客様は素晴らしい方々ばかりで奇跡かよと感謝が湧いてきます。

実は「mod. LIFE HARDWARE」でも、ドキドキはしたんですよね。
一点一点ハンドメイドで仕上げるだけに、画像と完璧に同じものは作れません。
その点は明記してあり、お客様都合による返品は受け付けておりません。
しかしまともな理論は通じないからこそのクレーマーだと、暴走老人と出会って悟ったんです。
もちろん雰囲気自体は変わりませんので、mod.は一点物こその表情をお楽しみいただければと。

 「一点ずつ違ってもええやん 作ってるのにんげんだもの」 by みつを  LINK:mod. LIFE HARDWARE


さらに平田さんの後日談の「書いてよかった」では
店が客にNOと言うことが、とりわけて変わったことではない普通になるといいと思います」
とあって、そうだよね〜共感と。

というのもHigh and Seekでは、オープン当初から「男性の入店をお断り」しているんですよね。
これは誤解されるかもしれない故に、すごく悩んだ末に決めたルールでした。
今までその理由を書いてこなかった…というか書けなかったので、これを機に書いてみようと思います。


まず明確にしておきたいのは、これは「性差別」ではありません。
ですからトランスジェンダーの方は、どうぞお気軽にご来店ください。

また男性には対応しないということでは、全くありません。
そもそもユニセックスなデザインも多い弊店。
気になるアイテムがある場合は、もちろん男性もお気軽にお問い合わせください。
実際にご利用いただいていますし、ギフト対応も大歓迎です(光栄です)


そんな誤解されるリスクを踏まえても「Woman Only」とした1つめの理由は、
「女性の皆様にリラックスしてショッピングしていただきたい」からです。

自分がそうなんですけど、女性同士だと気楽になれることってありませんか?
試着室が埋まってたら、そのへんで適当に脱いで着替えちゃったり。

でも赤の他人の異性がいたら、そうもいかないじゃないですか……。
大手セレクトのように広い店内ならアリかもしれませんが、うちはヴィンテージマンションの一室。
狭い密室で赤の他人の男性に、試着後に至近距離からジトーッと見られるのはちょっと。


そして2つめは「うちの洋服を着ることも買うこともないだろう男性と何を話していいかわからない」からです。
これはどちらかといえば、自分のモチベーションにつながる理由です。

偏愛セレクトなだけに、各アイテムに愛情があり、説明するのも好きです。
しかし着ないであろうが店に来たいだけの男性相手に、一生懸命説明するのって超虚しい。。
うちの服を着てキラキラした女性を「素敵!」と眺めるのも最高の瞬間だったりするのに、それもない。

自分ひとりでバイイング、ブログ執筆、取材対応、店頭・通販対応をしているので、
そういうエネルギーと時間は、デザイナー探しなど他のことに充てたいんです。
でも「帰れ!」とか失礼なことも言いたくないので、思い切って「Woman Only」にしました。


他にもいろいろあるけど、大きな理由はこの2つかも。
「いろんなスタンスの店があってアリじゃない?」と日本社会に問う気持ちも、少しはあったかもしれません。
海外は日本ほどマニュアル化されておらず、店主の匙加減で運営されるストアも多いですし。

オープン当初はこういうことを表明しては叩かれる空気がまだあったので、
こうしてBlogで書けるのも、時代の変化のおかげかもしれないです。
この記事を書くきっかけとなった平田さんも、10年かかってようやく書けたのかもしれません。
(でもTWITTERでプチ炎上してるみたいだし、多様性まだまだですね残念)



それとオープンして3年、ようやく気付けたことがありますよ。

場所も場所、セレクトも尖り気味、ブログに書いてることもマニアック。
それゆえ初来店&初メールに緊張される方が多いっぽいよ……!(←今更気付く)

自分でいうのも哀しいのですが、自分は社会不適合のドゆるで、基本的にウホウホしてるんで。
写真だけだとキリ!とした雰囲気に思われるようですが、
「雨だと店に来ないのでは?」と疑われることもあるくらいのウホウホ具合です。

なので安心して、是非ストアにはお気軽に「来てください」ね!



しかし「来て」とか書いておきながら、明日からしばらくクローズします。

もう最低ですよね!!
7月には再オープンする予定です。
メールは拝見しておりますので、ストックについてなどお気軽にお問い合わせくださいね。
 →highandseek.tokyo@gmail.com