先日グアテマラ~メキシコ・チアパス州を旅してきました。
バスで14時間以上かかった上に、
どこを走っているかわからないまま「チキンバス」に乗って5時間以上山道を揺られ、
目的地にたどり着いた時にはヘトヘト……安かったけどね。
でも買物となると気力が戻ってきまして、
すぐに現地の民族衣装(ウイピル)をいろいろと見て回りました。
ウイピルは基本的に2~4枚の手織り布を縫い合わせて作られています。
頭の部分は開けて縫うという単純構造。地域によってデザインに特徴があって素敵です。
でも気になったのは、化学染料の鮮やかな発色。
織物の技術は高いし、パターンも細かで面白いんだけど、
どうにも発色がけばけばしくて気に入らないというか……。
調べてみたところ、もともと1800年代には天然染料の輸出産業が盛んだったグアテマラ。
1900年前後にドイツ(コーヒー栽培などで国交があった)で発明された人工染料が伝えられてからは、
国内で一気に広まり、カラフルなウイピルが織られるようになったそうです。
うーん、いまでも虫とか花とかすり潰して染色していてほしかった!
さらに70~80年代には糸の機械紡績が盛んになり、
織物にも工業紡績糸が使われるようになったせいか、
特に80年代以降は、生地のクオリティ自体が顕著に変わった印象を受けました。
ああ、工業糸の味気なさったら……。
でも刺繍でなく、いまでも織りの過程でこういうパターンを出しているっていいですよね。
面白かったのは、私とパートナーの服飾に対するしつこい質問に応えるために
グアテマラ人が服飾資料として見せてくれたのが、日本語書籍だったこと!
やはり日本人て凝り性で、細かい分類が得意なんだな~と。
それにしても、グアテマラはアメリカナイズされていました。
アメリカ自体に歴史がないので、過去のキューバの代わりとなる観光コロニーを中米に作りたいのかな?
建物もきれいに修復され過ぎていて、世界遺産という歴史が感じられず、物足りないことも。
ただ、それゆえステーキは量も多いし美味しかった。
ちなみにアンティグアの「織物博物館」は行く価値がないです。
素晴らしいアンティーク品など一切展示していない〜。
(後半につづく)